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研究と報告
分裂病家族の父—母—患者の相互関係
著者: 牧原浩1
所属機関: 1日本大学医学部精神神経科
ページ範囲:P.671 - P.677
文献購入ページに移動 (1)分裂病家族の面接におけるcommunicationをビデオ再生装置に記録し,その資料をもとに両親間の関係および親と患者との相互関係を客観的に把握しようと試みた。
(2)そのため,対話としての形式(すなわちmeta-communication)の有無様態を調べた。具体的には"かかわりの指標"なるものを設定し,この指標を通じて検索した。
(3)その結果,家族間に4つの基本的なかかわりの様式がみられるという知見を得たが,それらは対話形式を欠く始原的未分化なものと,みせかけの対話形式をもつものとからなりたち,矛盾が多かった。
(4)上述の観点からみると,分裂病家族には2つの型の家族がみられるように思えた。そこでこれを従来いわれている家族類型と比較検討した。
(5)最後に,患者に対して上述の矛盾のもたらす影響,患者の立場,などについて考察し,従来の学説との比較検討を行なった。
(2)そのため,対話としての形式(すなわちmeta-communication)の有無様態を調べた。具体的には"かかわりの指標"なるものを設定し,この指標を通じて検索した。
(3)その結果,家族間に4つの基本的なかかわりの様式がみられるという知見を得たが,それらは対話形式を欠く始原的未分化なものと,みせかけの対話形式をもつものとからなりたち,矛盾が多かった。
(4)上述の観点からみると,分裂病家族には2つの型の家族がみられるように思えた。そこでこれを従来いわれている家族類型と比較検討した。
(5)最後に,患者に対して上述の矛盾のもたらす影響,患者の立場,などについて考察し,従来の学説との比較検討を行なった。
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