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文献詳細

雑誌文献

精神医学13巻11号

1971年11月発行

文献概要

研究と報告

長期観察による精神分裂病の病像変遷と経過の研究—「薬物療法群」と「初期非薬物療法群」との対比—(その2)軽快退院患者について

著者: 後藤彰夫1

所属機関: 1都立松沢病院

ページ範囲:P.1067 - P.1076

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Ⅰ.はじめに
 本研究の試みは,精神分裂病の病像と経過が薬物療法導入以来どう変わってきたかを長期観察によって明らかにすること,またそれによって薬物療法の包括的な評価を試みることにある。
 この目的のためには,本来なら,全く薬物療法をうけていない分裂病者と治療初期から薬物療法をうけた分裂病者とを比較するのが理想であるが,薬物療法導入後すでに十数年を経た現在では,全く薬物療法をうけていない分裂病者を多数観察することは不可能であるし,またその病像や経過が加齢などの要素により変化を蒙っている可能性の大きいことなどのために実行不可能である。したがって,少なくとも初期の数年間は薬物療法をうけていない分裂病者群(仮に「初期非薬物療法群」と呼ぶ)と初期から薬物療法をうけた分裂病者群(仮に「薬物療法群」と呼ぶ)とを比較することにした。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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