文献詳細
文献概要
特集 社会変動と精神医学
疾病概念批判試論—遺伝因子と社会因子の連関をめぐって
著者: 岩本正次1
所属機関: 1明治学院大学社会学部
ページ範囲:P.1169 - P.1173
文献購入ページに移動Ⅰ.問題の所在の批判の概要
精神病者の多くは,通例の意味でのsocielityの欠陥を持っている。したがって,内因性精神病疾病概念も,現象に対応して,遺伝の概念と現象学的Soseinというふたつの非社会的概念を大前提としていることは,当然のことであるように見える。
しかし,社会因子は,単に,変動因子のみではなく,非社会的ともみえる共時的因子をも含むものである。この共時的因子としてのことばの機能に着目すると,いろいろ新しい知見が得られる。
精神病者の多くは,通例の意味でのsocielityの欠陥を持っている。したがって,内因性精神病疾病概念も,現象に対応して,遺伝の概念と現象学的Soseinというふたつの非社会的概念を大前提としていることは,当然のことであるように見える。
しかし,社会因子は,単に,変動因子のみではなく,非社会的ともみえる共時的因子をも含むものである。この共時的因子としてのことばの機能に着目すると,いろいろ新しい知見が得られる。
掲載誌情報