文献詳細
展望
文献概要
I.緒言
1960年9月,オランダのハーグで開かれた第4回国際犯罪学会議の主題は「精神病理学からみた犯罪行動」で,性犯罪の問題は第II部会で討議された。この部会の設問に対する一般報告は,ニューヨーク大学社会学・法学教授Paul W. Tappanによってなされたが,次の2点に討議の主眼がおかれている。
第1は,性犯罪を有罪行為とし,そのような行為を抑制するにあたって,社会=文化的な諸条件がどのように関与しているかということであり,第2は,性犯罪者を社会に再適応させるためには,この問題に関する精神医学などの従来の考え方や意見に従っていてよいかということで,このような反省の上に立って,処遇対策はいかにあるべきかが論じられた。
1960年9月,オランダのハーグで開かれた第4回国際犯罪学会議の主題は「精神病理学からみた犯罪行動」で,性犯罪の問題は第II部会で討議された。この部会の設問に対する一般報告は,ニューヨーク大学社会学・法学教授Paul W. Tappanによってなされたが,次の2点に討議の主眼がおかれている。
第1は,性犯罪を有罪行為とし,そのような行為を抑制するにあたって,社会=文化的な諸条件がどのように関与しているかということであり,第2は,性犯罪者を社会に再適応させるためには,この問題に関する精神医学などの従来の考え方や意見に従っていてよいかということで,このような反省の上に立って,処遇対策はいかにあるべきかが論じられた。
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