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特集 向精神薬をめぐる問題点
現在の向精神薬をめぐる問題点
著者: 江副勉1
所属機関: 1東京都立松沢病院
ページ範囲:P.406 - P.410
文献購入ページに移動I.はじめに
1950年代に始まった向精神薬の登場と,精神薬理学の著しい発展は精神医学史上,画期的な意義をもつものであろう。
しかし,向精神薬〈一次的に精神状態に影響を及ぼす薬〉といえども1950年代に突如として出現したわけではないし,それこそ過去の長い長い年月にわたる民俗的な経験や科学的な遺産が1950年代を準備し,そこで1952年のクロールプロマジン,レセルピンの精神病治療への導入が今日の精神薬理学の著しい発展の直接的な契機となったと思われる。
1950年代に始まった向精神薬の登場と,精神薬理学の著しい発展は精神医学史上,画期的な意義をもつものであろう。
しかし,向精神薬〈一次的に精神状態に影響を及ぼす薬〉といえども1950年代に突如として出現したわけではないし,それこそ過去の長い長い年月にわたる民俗的な経験や科学的な遺産が1950年代を準備し,そこで1952年のクロールプロマジン,レセルピンの精神病治療への導入が今日の精神薬理学の著しい発展の直接的な契機となったと思われる。
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