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文献詳細

雑誌文献

精神医学13巻5号

1971年05月発行

文献概要

特集 向精神薬をめぐる問題点

向精神薬の肝・腎機能に及ぼす影響

著者: 杉野俊一1

所属機関: 1九州大学医学部第2内科学教室

ページ範囲:P.485 - P.492

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I.はじめに
 向精神薬を投与すると,薬剤またはその代謝産物の大部分は肝,腎,肺などの臓器に分布し,脳に証明される期間は比較的短く,また少量ないし微量であることが一般である1)〜3)。そしてその多くは尿,胆汁より排泄される。つまり薬剤はある精神症状をtargetとして投与されるのであるが,それらの作用はむしろ全身の諸臓器に強力な,あるいは持続的な影響を及ぼすことに注目すべきであろう。筆者に与えられたテーマである肝,胆管,腎,尿路などの臓器にも少なからぬ負担をかけるものと思われる。以下,紙面の都合により分裂病についてのみのべる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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