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研究と報告
向精神薬長期連用の副作用:肝障害について—向精神薬10年以上連用者103例の肝機能検査を中心に
著者: 斎藤雅1 内村英幸1 島崎福馬1
所属機関: 1国立肥前療養所
ページ範囲:P.729 - P.737
文献購入ページに移動I.はじめに
向精神薬による精神障害の治療がはじまってすでに十数年になるが,その当初から副作用としての肝障害・造血機能障害・錐体外路障害などが注目され,わが国でもこれらに関する多くの報告がなされてきた。
現在,われわれは日常の臨床において,精神障害の治療の大部分を向精神薬に依存しており,特に急性期における向精神薬の大量療法,慢性期や覚解後の向精神薬長期連用などに際しては,その副作用に充分気を配りながら投薬を行なっている。ところが,向精神薬長期連用の副作用に関する報告は数多くなされていても,長期連用という場合の期間がまちまちであり,とりわけ向精神薬を10年以上連用している症例の副作用に関するまとまった報告はいまだなされていない。
向精神薬による精神障害の治療がはじまってすでに十数年になるが,その当初から副作用としての肝障害・造血機能障害・錐体外路障害などが注目され,わが国でもこれらに関する多くの報告がなされてきた。
現在,われわれは日常の臨床において,精神障害の治療の大部分を向精神薬に依存しており,特に急性期における向精神薬の大量療法,慢性期や覚解後の向精神薬長期連用などに際しては,その副作用に充分気を配りながら投薬を行なっている。ところが,向精神薬長期連用の副作用に関する報告は数多くなされていても,長期連用という場合の期間がまちまちであり,とりわけ向精神薬を10年以上連用している症例の副作用に関するまとまった報告はいまだなされていない。
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