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研究と報告
神経科精神科領域において観察されたMuリズム
著者: 越野好文1 大塚良作1
所属機関: 1金沢大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.309 - P.317
文献購入ページに移動2)Muリズムの出現頻度には年齢差があり,11歳から40歳までに多く(7.5%前後),それより高年者でも,若年者でも少なかった(1〜2%)。
3)臨床診断としては偏頭痛で26.7%(4例),神経症群で14.3%(7例)と高率に出現した。その他に外傷後の状態,てんかん,頭痛など多彩な疾患において出現した。
4)Muリズムは11〜13c/secの速い周波数で,双極導出記録で20μV以下の低振幅のものが多く,出現に左右差を認ある場合が多かった。しかし,若年者には遅い周波数,高振幅のMuリズムが多く,また出現に左右差のない場合が多い傾向があった。
5)単極導出記録で中心領優位にMuリズムの認められる例は20.9%にすぎず,単極導出記録のみではMuリズムを見逃す危険が大きい。
6)Muリズムを有する患者群と正常成人を比較して,背景脳波のαリズムの出現量には差がない。βリズムの出現量はMuリズムを示す患者群に多いが,薬物の影響が除外できない。
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