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文献詳細

雑誌文献

精神医学14巻4号

1972年04月発行

文献概要

研究と報告

二重盲検法,逐次検定法によるOxazolamの薬効検定(神経症に対する効果判定)—とくにその催眠作用について

著者: 山根秀夫1

所属機関: 1京都府立医科大学神経精神科学教室

ページ範囲:P.365 - P.369

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I.はじめに
 日常の診療において,神経症の薬物療法の中心は,diazepam(以下Diと略す)および,chlordiazepoxide(以下Chと略す)であるのが現状であるが,もし副作用がこれら薬剤より軽微で,効果がこれらと同等またはそれ以上の新しいminortranquilizerが出れば,神経症の治療に大変好都合なことである。
 Oxazolam(以下Oxと略す,その構造式は図1)にすでに各科での臨床治験が相当報告されているがそれらを読むとかなり上記の要求を満足させる薬剤であるかのようである。しかしOxをDiやChと比較した報告は意外と少ない。今回,わわわれは,三共株式会社より提供を受けたOxをDiと二重盲検,逐次検定法で比較してみたので,その結果の報告とこれまでの治験報告をあわせ考察を加えてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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