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研究と報告
森田学的側面からみた禅の公案についての精神医学的一考察
著者: 鈴木知準1
所属機関: 1鈴木診療所
ページ範囲:P.531 - P.537
文献購入ページに移動I.はじめに
禅の公案による修練というものは,精神医学的に,どのように価値づけられるものか,とくに森田療法との関連については,きわめて興味深く,この点に関して考察してみたいと思う。まず,一般に公案の問題にふれ,次に禅宗第一の書といわれる無門関の代表的公案四つをあげて,その内容を検討し森田のものの考え方と相触れ,同じ方向を指向している点をあげたいと思う。森田のいうように,彼の創始した神経質の森田療法が禅から出発したものではないかも知れないが,多くの同じような思考,理解の仕方,心的修練の方向をもっていることがわかるように思われる。禅の公案の理解について,あるいは正鵠を得ていないものがあるかも知れないが,これらについては教えを得たいと思う。
禅の公案による修練というものは,精神医学的に,どのように価値づけられるものか,とくに森田療法との関連については,きわめて興味深く,この点に関して考察してみたいと思う。まず,一般に公案の問題にふれ,次に禅宗第一の書といわれる無門関の代表的公案四つをあげて,その内容を検討し森田のものの考え方と相触れ,同じ方向を指向している点をあげたいと思う。森田のいうように,彼の創始した神経質の森田療法が禅から出発したものではないかも知れないが,多くの同じような思考,理解の仕方,心的修練の方向をもっていることがわかるように思われる。禅の公案の理解について,あるいは正鵠を得ていないものがあるかも知れないが,これらについては教えを得たいと思う。
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