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文献詳細

雑誌文献

精神医学14巻8号

1972年08月発行

文献概要

研究と報告

催眠暗示による“夢”と逆説睡眠期の夢に関する精神生理学的研究

著者: 木村聰1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.725 - P.736

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I.はじめに
 夢と眼球の動きが関係あるらしいことは,すでに19世紀の後半に,眠っている人を直接観察することによって認められていた。しかし,急速眼球運動(REM)が確かめられ(Aserinsky and Kleitman1),1953),いわゆる逆説睡眠と夢の関係,をポリグラフを用いて観察したのはDement and Kleitman5)(1957)であり,それ以後多くの人たちが逆説睡眠の研究を行なってきている。そして1958年には動物でも逆説睡眠が起こることが確かめられたのである(Dement6))。
 一方,催眠トランス中にも睡眠中の夢と似たような体験のあることが以前から知られていた。また催眠中に,「夜間睡眠中にこれこれの夢をみる」という夢の内容を具体的に指示した暗示を与えると,その夜の睡眠中にその暗示の内容と似たような夢が出現することも報告されており,それを利用した研究も行なわれてきている11)12)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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