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文献詳細

雑誌文献

精神医学14巻8号

1972年08月発行

文献概要

研究と報告

Pimozideによる慢性精神病の治療について

著者: 木村敏1

所属機関: 1名古屋市立大学神経精神科

ページ範囲:P.755 - P.760

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I.緒言
 Pimozide(R-6238,以下PZと略記)はJanssen社が開発し,同社と藤沢薬品中央研究所が基礎実験を行なった新しい向精神薬である。その化学構造は1-{〔4,4-bis(p-fluorophenyl) butyl〕-4-piperidyl}-2-benzimidazoloneで,下のごとき構造式を有する。
 A. J. Janssenら1)により実施されたPZとHaloperidolおよびChlorpromazinとの比較薬理研究によると,PZの薬理作用はChlorpromazinよりHoloperidolに類似し,作用持続の著しく長いことと毒性の低いことを特徴とする。藤沢薬品中央研究所2)の実験によると,PZは多くの点でこの両薬剤と似ているが,麻酔遷延作用が非常に弱く,大量でも電撃痙攣を抑制しない点で他のmajortranquilizerと異なり,Haloperidolより中枢作用,毒性ともにかなり弱い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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