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文献詳細

雑誌文献

精神医学14巻9号

1972年09月発行

資料

高知県断酒新生会会員の調査

著者: 大原健士郎1 高木正勝1

所属機関: 1慈恵会医大精神神経科教室

ページ範囲:P.861 - P.865

文献概要

I.はじめに
 アルコール中毒者および大酒家の断酒,アフター・ケアーに断酒会の活躍は目ざましいものがある。昭和46年2月現在,断酒会は全国的に普及し都道府県に64断酒会,84支部,1断酒道場(和歌山)が設立され,登録会員数6,074名,新入会員90名と報告されている1)。彼らは相互に緊密な連絡をとり,1つの大きな更生集団としての特色を備えるようになってきたが,われわれにとってその内容は必ずしも明らかでなく,各支部ごとに多かれ少なかれ差異のあることも否定できない。このたび,高知県断酒新生会会員を調査しうる機会を得たので,そのあらましを報告したい。周知のとおり,高知は故松村春繁氏が昭和32年に断酒新生会を起こして以来,わが国における断酒会の発祥の地である。現在では事情があって当地の断酒会は二分しているが,その背景を検討し,断酒会のあり方も合わせて考察してみたい。
 調査は昭和47年1月,故松村会長報恩記念例会に集まった会員59名を対象とし,質問紙法で施行した。対照は,高知市下司病院において昭和46年に治療したアルコール中毒者である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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