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雑誌詳細

文献概要

研究と報告

強迫症候の臨床脳波学的研究

著者: 井上令一1

所属機関: 1順天堂大学医学部精神神経科教室

ページ範囲:P.1071 - P.1083

I.まえがき
 強迫観念の定義については,古くよりさまざまな論義がなされてきたが,現在もなお,一般に通用しているものの一つとして,古典的なWestphal,C. 1)(1878)のものがある。
 すなわち,「知能はおかされず,感情状態または感動の状態に制約されてもおらず,当の人の意志に対立し,さからって,意識の前景にあらわれ,払いのけることができず,表象の正常な経過を阻止し,さまたげるものである。この強迫観念は,その当の人にとっても異常なもの,異物のごときものとしてみとめられ,これに対しては,健全な意識をもって対立しているものである」。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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