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文献詳細

雑誌文献

精神医学15巻11号

1973年11月発行

文献概要

研究と報告

うつ病に対するL-DOPAの効果に関する研究

著者: 西川喜作1 大嶺繁二1 鹿島晴雄1

所属機関: 1国立千葉病院精神神経科

ページ範囲:P.1213 - P.1222

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I.はじめに
 パーキンソン病に対しL-DOPAが治療効果があると報告したのはCotziasら1)(1967)であり,その後多くの報告がなされた。線状体や黒質などの錐体外路系にはドーパミンが大量に存在し2),パーキンソン病患者の脳には,その部分にドーパミンが著しく減少していること3)が明らかになってからである。
 L-DOPAはパーキンソン病に対して,ことにその無動および寡動に効果があり,筋強剛,日常活動障害および抑うつ傾向などにも効果があることが知られており,1965年Coppenら4)はMono-amine-Oxidase(M. A. O.)とともにL-DOPAの投与がうつ病に対して効果があると報告した。その後Goodwinら5)は1970年9例の患者にdecarboxylase inhibitorとL-DOPAを併用して報告し,うち3例に著効を得たと報告した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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