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文献詳細

雑誌文献

精神医学15巻12号

1973年12月発行

特集 精神障害と家族

児童精神医学における親の問題

著者: 小倉清1

所属機関: 1関東中央病院精神神経科

ページ範囲:P.1252 - P.1260

文献概要

I.はじめに
 一般の成人精神医学でも患者と家族の関係は診断や治療の面できわめて大切であるが,児童精神医学で親の問題がとくに重要な地位を占めているのにはそれなりの理由があるものと思われる。
 人間の場合,他の動物と違って,生まれたばかりの赤坊はまったく一方的に親の被護のもとにあり,その後もかなり長期にわたって親に依存している。それだけに子供は親から強い影響を直接的に受けているのである。良しにつけ悪しきにつけ,このことはまったく避けられないことなのである。「親はなくとも子は育つ」とはいっても,この場合でも,親に代る人が育ててくれるという前提条件があってのことである。そしてそこでもやはりその人から強い影響を受けていることには変わりがないのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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