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文献詳細

雑誌文献

精神医学15巻12号

1973年12月発行

文献概要

特集 精神障害と家族

分裂病患者と家族の関係をめぐる臨床的な問題

著者: 川久保芳彦1 末次哲朗1 牧原浩2

所属機関: 1日本大学医学部精神神経科学教室 2順天堂大学医学部精神神経科学教室

ページ範囲:P.1315 - P.1322

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I.はじめに
 ふだん臨床にたずさわっている時,患者と家族の間に何か切っても切れない関係があると実感せざるを得ないことがしばしばある。
 たとえば,家族を激しく批判し,もうあんな家には帰らないと述べていたのに,退院が近づくとともにぴたりと批判をやめて家族のもとへ帰っていく患者,よくなって家族のもとへ帰るとまもなく再発して入院し,入院すると短時日で軽快して家へ帰りたがり,始終自宅と病棟間を往復している患者,短期間に何回も自宅と家族外の社会の間に住居を変える患者,などに遭遇し,われわれは患者と家族間に何か名状し難い深いきづなが存することを痛感せざるを得ない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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