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特集 精神障害と家族
分裂病患者と家族の関係をめぐる臨床的な問題
著者: 川久保芳彦1 末次哲朗1 牧原浩2
所属機関: 1日本大学医学部精神神経科学教室 2順天堂大学医学部精神神経科学教室
ページ範囲:P.1315 - P.1322
文献購入ページに移動ふだん臨床にたずさわっている時,患者と家族の間に何か切っても切れない関係があると実感せざるを得ないことがしばしばある。
たとえば,家族を激しく批判し,もうあんな家には帰らないと述べていたのに,退院が近づくとともにぴたりと批判をやめて家族のもとへ帰っていく患者,よくなって家族のもとへ帰るとまもなく再発して入院し,入院すると短時日で軽快して家へ帰りたがり,始終自宅と病棟間を往復している患者,短期間に何回も自宅と家族外の社会の間に住居を変える患者,などに遭遇し,われわれは患者と家族間に何か名状し難い深いきづなが存することを痛感せざるを得ない。
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