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研究と報告
二重盲検法によるClozapineの精神分裂病に対する薬効検定
著者: 谷向弘1 乾正1 高橋尚武1 金子仁郎1
所属機関: 1大阪大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.269 - P.284
文献購入ページに移動得られた結果をで検定法,直接確率計算法,一部は平均値の区間推定法を用いて解析したところ,全般的な分裂病像の改善率において,clozapine群がthioridazine群より危険率10%水準で有意にすぐれていた。また病型では緊張型,経過類型では慢性欠陥(荒廃)移行型,罹病期間では発病後3〜5年と10年以上の症例群,発症より治療開始までの期間が6カ月未満の症例群で,clozapine群の改善率がすぐれていた。clozapineによる治療で高い改善率のみられた症状は幻覚および自我障害,言葉数の異常,接触性,妄想,感情の異常などで,言葉数の異常,接触性,疏通性の改善率はthioridazine群のそれを有意に上まわった。
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