文献詳細
特集 痴呆の臨床と鑑別
文献概要
I.はじめに
J.Parkinson(1817)がはじめて“Shaking Palsy”について記載したとき,この疾患が痴呆化を伴うものではない――the senses and intellectsbeing uninjured――ことを記している。爾来Paralysis agitans,あるいは広くParkinsonismusについて,神経学的知見と各種の治療法が錐体外路系機能の解明にともなって長足の進歩を遂げたのに対して,精神症状についての業績は少なく,またその記述内容もまちまちである。たとえばSiegfried(1968)14),Selby13)(1968)などの記述のうちでも,ごくわずかの頁を精神症状の項目に割いているにすぎない。この小論ではParkinsonismusと痴呆の問題について私なりに最近感じていることを中心に述べてみることとした。
J.Parkinson(1817)がはじめて“Shaking Palsy”について記載したとき,この疾患が痴呆化を伴うものではない――the senses and intellectsbeing uninjured――ことを記している。爾来Paralysis agitans,あるいは広くParkinsonismusについて,神経学的知見と各種の治療法が錐体外路系機能の解明にともなって長足の進歩を遂げたのに対して,精神症状についての業績は少なく,またその記述内容もまちまちである。たとえばSiegfried(1968)14),Selby13)(1968)などの記述のうちでも,ごくわずかの頁を精神症状の項目に割いているにすぎない。この小論ではParkinsonismusと痴呆の問題について私なりに最近感じていることを中心に述べてみることとした。
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