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研究と報告
クレペリン精神作業負荷による精神分裂病患者の視覚誘発電位の変化
著者: 門林岩雄1 加藤伸勝1 能登直1 豊島明照2
所属機関: 1京都府立医科大学精神医学教室 2追手門学院大学文学部心理学教室
ページ範囲:P.497 - P.501
文献購入ページに移動Dawson4)が加算法によりヒトの誘発電位の記録法を開発して以来,それは広く臨床医学において応用されるようになった。とくに最近では精神医学領域でも誘発電位法による研究が注目されつつありShagass9,10),Callaway1,6)らは精神分裂病者を対象としての研究を行なってきている。
Shagassら9,10)は二発刺激を行なった場合,二発目の刺激による体性知覚誘発電位の振幅が分裂病者では正常者よりも小さいと報告し,また、Callawayら1,6)は分裂病者の聴覚誘発電位は正常者よりもVariabilityに富んでいると述べている。われわれは分裂病者のクレペリン精神作業曲線が正常者のそれと異なり,また分裂病者が作業持続困難を訴えることがしばしばあることに注目し,クレペリン精神作業負荷後の視覚誘発電位は分裂病者では負荷前のそれと異なっているのではないかという予測に立ち,この研究を行なった。
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