文献詳細
巻頭言
文献概要
ここ数年来,精神病者への偏見と差別について激しく論議され,それへの戦いが進められている。しかしながら,その戦いはまったく困難なものであり,絶望的ともみえるときがある。精神科医はこの現状を反省し,いかなる戦術をとるべきかを総力をあげて考え,行動すべきである。
ある一人の人間が精神病になったとき,彼自身がうける"気狂い"としてのあざけり,彼のうけるみじめな精神科医療,回復した後におとずれる就業,結婚の困難だけでなく,彼の家族も"気狂い"を家族から出したことを恥じ,世間の人の目をさけ,ひたすらに病者をかくす。
ある一人の人間が精神病になったとき,彼自身がうける"気狂い"としてのあざけり,彼のうけるみじめな精神科医療,回復した後におとずれる就業,結婚の困難だけでなく,彼の家族も"気狂い"を家族から出したことを恥じ,世間の人の目をさけ,ひたすらに病者をかくす。
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