文献詳細
研究と報告
新しいBenzodiazepine誘導体Nimetazepamの睡眠に及ぼす影響
著者: 山本順治1
所属機関: 1大阪大学医学部精神神経学教室
ページ範囲:P.893 - P.897
文献概要
1)健康被験者については,入眠潜時の短縮,賦活睡眠期の減少,丘波期の減少,紡錘波期の増加が認められ,中止後各睡眠段階はほぼ投与前の水準に戻るが,賦活睡眠の反跳現象は認められなかった。
2)不眠症の被験者については,投与開始後睡眠時間が著しく延長し,投与3日目には,この患者から得た40時間断眠直後の記録に匹敵する睡眠パターンが得られた。各睡眠段階の変動の方向は健康被験者の場合と同様であった。
従来のbenzodiazepine誘導体についての報告と比較検討し,nimetazepamはすぐれた催眠鎮静剤であると結論した。
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