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文献詳細

雑誌文献

精神医学16巻1号

1974年01月発行

古典紹介

Phillipe Pinel:Traité Médico-Philosophique sur l'Aliénation Mentale, ou la Manie:Section VI. Principes du Traitement Médical des Aliénés

著者: 藤井薫1 長岡興樹1

所属機関: 1長崎大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.95 - P.107

文献概要

I.医学書のすべてが,哲学者達のきびしい批判に耐えうるか
 モンテスキューは主張している。「医学書,肉体のもろさと技術の力についてのこの記念碑,それは最も軽い病気を論ずるときですら戦慄を起こさせ,それほど我々に死を現前させているものであり,一方しかし,それが,あたかも人間が不死であるかの如く,薬の効力について語る時は,全き安心感を我々に与える」と。
 この鋭く人を刺すようなことばは,我々の図書館を飾りあるいはその重荷とさえなっている医学に関する膨大な著作に適用するにまことにふさわしいものであるが,manieに関する著作の中で次のような空虚なことばが繰り返されるのを聞く時に,その名言は想起されえないであろうか。すなわち,脳の不調和,体液排除の前のその調整,悪性物質の座,その物質の所謂誘導,あるいは排除など。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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