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文献詳細

雑誌文献

精神医学16巻11号

1974年11月発行

文献概要

研究と報告

思春期の感応現象について—3症例を中心に

著者: 西田博文1

所属機関: 1倉光病院

ページ範囲:P.971 - P.977

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I.はじめに
 2人での精神病(folie à deux)と呼ばれる臨床形態や,感応(Induktion)という概念が発表されて以来,感応性精神病,集団ヒステリーなどという名称のもとに,いわゆる感応現象が折にふれ論議されている。
 ここでは,感応によって生じた思春期の病態3例を提示することにより,思春期心性と感応現象とのかかわりあいについて論じたい。思春期の特質を基礎にして生じた感応を知ることが,感応現象一般の研究に寄与するところが少なくないであろうし,逆に,感応という現象によって思春期を透視することが,思春期の心性に関するわたくしたちの知識を,より豊かにしてくれるであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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