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研究と報告
CO中毒の既往の確証はなく,しかも同症に酷似した臨床経過,病理組織所見を呈した2症例
著者: 小林宏1 小阪憲司1 星野干城2 柴山漠人2 岩瀬正次3
所属機関: 1名古屋大学医学部精神医学教室 2愛知県立城山病院 3守山荘病院
ページ範囲:P.985 - P.992
文献購入ページに移動一酸化炭素(以下COと記す)中毒の報告は今日までに内外多数あり,とくにわが国では従来煉炭,炭火などのほかに何回もの炭坑爆発などの災害により多数の犠牲者を出し,そのたびに厖大な資料の報告がなされている。
最近われわれは病理解剖学的にはCO中毒の典型例と考えられる所見を示し,かつ臨床的にも完全および不完全間歇型としてのCO中毒例ときわめて類似した経過を示しながら,詳細な既往歴聴取にもかかわらず,CO中毒の可能性を否定せざるを得ない2症例を経験したので報告する。
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