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短報
Trihexyphenidyl(THP)による治療経過中,せん妄状態を呈したParkinsonismの1例—その多次元的要因
著者: 山田幸彦1
所属機関: 1順天堂大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.993 - P.995
文献購入ページに移動I.はじめに
Parkinsonismの治療は脳定位手術や各種の抗パ剤,L-DOPAによる薬物療法が中心となっている。しかし,これらの薬剤による種々の副作用がしばしば問題とされている。trihexyphenidyl(以下THPと略)についても身体的副作用および精神症状が報告されている。とくに精神症状の発現には,老年期に近づくにつれ現れる心理的変化や徐々に進行する脳器質性の変化をあわせ考慮せねばならない。このように,精神的・身体的活動性の制限,抗パ剤による影響,年齢的条件などParkinsonismの持つ一連の問題を考えると,その病態に対しては多次元的アプローチが必要である。
Parkinsonismの治療は脳定位手術や各種の抗パ剤,L-DOPAによる薬物療法が中心となっている。しかし,これらの薬剤による種々の副作用がしばしば問題とされている。trihexyphenidyl(以下THPと略)についても身体的副作用および精神症状が報告されている。とくに精神症状の発現には,老年期に近づくにつれ現れる心理的変化や徐々に進行する脳器質性の変化をあわせ考慮せねばならない。このように,精神的・身体的活動性の制限,抗パ剤による影響,年齢的条件などParkinsonismの持つ一連の問題を考えると,その病態に対しては多次元的アプローチが必要である。
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