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文献詳細

雑誌文献

精神医学16巻3号

1974年03月発行

文献概要

研究と報告

皮質盲よりの回復過程で種々の視覚失認を呈した1例

著者: 野上芳美1 轟俊一1 佐藤公典2

所属機関: 1日本大学医学部精神神経科教室 2日本大学医学部脳神経外科学教室

ページ範囲:P.257 - P.263

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 67歳右利き男子で脳血管性障害により皮質盲を生じ,その回復後にいわゆる物体失認,相貌失認,純粋失読,色彩失認などを呈した症例を記載した。この症例の皮質盲からの回復の経過を観察すると,PötzlやGloningらの指摘するごとく,失明に次いでobscurationの時期があり,さらに脳性弱視の時期を経過することが確かめられた。また,Anton症状群,いわゆる物体失認をめぐる問題その他について若干の考察を加えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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