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研究と報告
精神薄弱にみられる分裂病状態について
著者: 高井作之助1
所属機関: 1愛知教育大学特殊教育教室
ページ範囲:P.557 - P.565
文献購入ページに移動I.はじめに
精神薄弱(以下精薄)においても,知能正常者にみられるようなさまざまな精神障害を合併することは,経験的にもよく知られていることである。精薄はその知的あるいは情緒的な未熟性,脆弱性のため環境からのさまざまなストレスに対し,神経症的な反応や精神病様状態を生じやすいことは容易に推察し得ることである。
精薄の示す分裂病状態については,Kraepelin1)以来多くの報告がみられ,Luther2),Brugger3)らはPfropfschizophrenie(接枝性分裂病)は精薄と分裂病との偶然の一致であろうとし,Myerson4)は分裂病と精薄との間には生物学的な関連性があるとは思われないと述べている。
精神薄弱(以下精薄)においても,知能正常者にみられるようなさまざまな精神障害を合併することは,経験的にもよく知られていることである。精薄はその知的あるいは情緒的な未熟性,脆弱性のため環境からのさまざまなストレスに対し,神経症的な反応や精神病様状態を生じやすいことは容易に推察し得ることである。
精薄の示す分裂病状態については,Kraepelin1)以来多くの報告がみられ,Luther2),Brugger3)らはPfropfschizophrenie(接枝性分裂病)は精薄と分裂病との偶然の一致であろうとし,Myerson4)は分裂病と精薄との間には生物学的な関連性があるとは思われないと述べている。
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