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文献詳細

雑誌文献

精神医学16巻6号

1974年06月発行

文献概要

動き

都立世田谷リハビリテーション・センターを見て

著者: 前田忠重1

所属機関: 1厩橋病院

ページ範囲:P.611 - P.613

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 私は昨年11月,松沢病院の敷地内に1年前からできている,都立世田谷リハビリテーション・センターを見せてもらった。そこには私の知人のH医師が務めており,同医師は厩橋病院にいる時,小規模ではあるが同じような試みをして,かなり成功していた。そして世田谷に行ってからの話を聞くと,われわれが頭だけで考えていたようなことを,実際にうまくやっているようなので,是非一度見せてもらいたいと思っていた。そしてH医師には,何にしても日本では初めての試みだから,失敗してよいから,考えたとおりにやってみなさい,失敗しても,それは大切な経験なのだからと言って励ました。
 と言っても失敗してもらいたくないが,しかし日本では,こういう試みは初めてであるから,失敗の経験もないわけである。こういう仕事を役所でやると,失敗もしないが,あまり効果がなくても,予算があるので,いつまでも続けているというようなことが,ありはしないか。それでは進歩は望まれない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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