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生活臨床概説—その理解のために
著者: 江熊要一1
所属機関: 1群馬大学医学部精神神経科
ページ範囲:P.623 - P.628
文献購入ページに移動1.「生活臨床」は精神分裂病の「再発予防」の目的から出発した「働きかけ」の経過のなかから生れたものである
従来,精神分裂病(以下分裂病と略す)の再発はさけられないものと一般にいわれてきた。そしてその再発は"やみの力"で"自然に"起こる(Schub)と考えられてきた。事実,薬物療法の開発をはじめ精神医療の発展にもかかわらず分裂病の再発が依然として多いことは最近の種々の文献によっても明らかである。「短期入院」,「通院治療」への努力がなされているが,再発—再入院の繰り返しは決して減少したとはいえない。そしてやがて「病院内沈殿群」となっていく。
昭和33年から計画された群馬大学精神科における分裂病再発予防のための働きかけは,退院後の持続的なケアにその重点が向けられ,「服薬持続」,「カウンセリング」,「連絡持続]がその内容であった。
従来,精神分裂病(以下分裂病と略す)の再発はさけられないものと一般にいわれてきた。そしてその再発は"やみの力"で"自然に"起こる(Schub)と考えられてきた。事実,薬物療法の開発をはじめ精神医療の発展にもかかわらず分裂病の再発が依然として多いことは最近の種々の文献によっても明らかである。「短期入院」,「通院治療」への努力がなされているが,再発—再入院の繰り返しは決して減少したとはいえない。そしてやがて「病院内沈殿群」となっていく。
昭和33年から計画された群馬大学精神科における分裂病再発予防のための働きかけは,退院後の持続的なケアにその重点が向けられ,「服薬持続」,「カウンセリング」,「連絡持続]がその内容であった。
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