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文献詳細

雑誌文献

精神医学16巻9号

1974年09月発行

文献概要

研究と報告

ミオクローヌスてんかん(Unverricht-Lundborg型)の「臨床と病理」の再検討

著者: 安楽茂己1

所属機関: 1久留米大学脳疾患研究所

ページ範囲:P.771 - P.778

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I.はじめに
 Unverricht48)(1891)やLundborg24)(1903)らにより,はじめて独立疾患として記載されたミオクローヌスてんかん(My-Epと略す)は,病理組織学的に,1)Lafora型,2)変性型,3)lipidosis型,4)特殊型(?)などの4群に大別できることから,今日多くは劣性遺伝様式をとり,思春期前後に発病し,けいれん発作,ミオクロニー,痴呆およびその他の精神神経症状(とくに性格変化,小脳症状など)が出現し,進行性の経過をとって10余年後全身衰弱のため死亡する症状群にすぎないことが明らかになってきた1,2)
 筆者は,上記の症状群を示すなかから,明らかにlipidosis型に属すると思われるものは,一応除外して研究を進め,現在までLafora型4例,変性型4例,lipidosis型2例(ただし,症例10は王丸名誉教授が報告されたものである),特殊型と思われる3例,計13剖検例と,Lafora小体が認められながら,My-Epの臨床症状を示さなかった1例をも経験し,前回の報告2)から剖検例も増え,若干の新知見を得たので,今回は自験例に他の本邦報告例も加えて,各型の4群について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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