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研究と報告
精神症状を呈したFoix-Alajouanine病の1例
著者: 武内義哲1 岩瀬正次1 川島保之助1 小林宏2 小阪憲司2 柴山漠人2
所属機関: 1守山荘病院 2名古屋大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.779 - P.784
文献購入ページに移動1926年Foix & Alajouanine2)は広汎な脊髄の壊死ないし軟化をきたす原因不明の疾患群の中から病初期には痙性,次いで弛緩性となる筋萎縮性対麻痺と知覚障害を呈し,ついには全知覚脱失,脊髄液の蛋白細胞分離などを示し1〜2年の経過で死亡した症例を報告し,独立疾患として区別した。
爾来,類似の症状を示す報告例3,8)が散見されるようになったが稀な疾患であり,本邦においては平山の解説6,7)がみられるものの記載例はきわめて少なく12〜14),他の疾患との鑑別も問題にされている18)。また,それらの報告例は主として組織病理学的立場から論じられたものであり,臨床症状についてはあまり詳細にふれられておらず,精神症状を呈した症例は内外の文献を通じて見当らない。
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