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巻頭言
精神医学的知識の必要性
著者: 松本胖1
所属機関: 1千葉大学医学部神経精神医学
ページ範囲:P.1022 - P.1023
文献購入ページに移動 最近,医師と患者との間のトラブルが急激に増加しつつあることは,毎日の新聞紙上に見られるごとく,明らかな事実である。
何故このような問題が激増したかについてはいろいろの原因や理由が考えられるが,これらを大別すれば,医療関係者の不注意による医療過誤,使用薬剤の不測の副作用による事故,治療方法の不適正によるもの,新しい知見や研究の結果から判断して過去の方法が不適当とされるもの,患者の体質や状態に密接な関係があると考えられるもの,患者ならびに家族の不注意によるもの,不測の事故と考えざるを得ないものなどが挙げられる。これ以外にも多くの原因が潜在するケースが少なくないと推測されるが,そのなかでも,医師と患者との間の理解の十分でないもの,相互の信頼感に欠けるもの,すなわち両者の人間関係の欠陥によると考えられる例がかなり多いように思われる。
何故このような問題が激増したかについてはいろいろの原因や理由が考えられるが,これらを大別すれば,医療関係者の不注意による医療過誤,使用薬剤の不測の副作用による事故,治療方法の不適正によるもの,新しい知見や研究の結果から判断して過去の方法が不適当とされるもの,患者の体質や状態に密接な関係があると考えられるもの,患者ならびに家族の不注意によるもの,不測の事故と考えざるを得ないものなどが挙げられる。これ以外にも多くの原因が潜在するケースが少なくないと推測されるが,そのなかでも,医師と患者との間の理解の十分でないもの,相互の信頼感に欠けるもの,すなわち両者の人間関係の欠陥によると考えられる例がかなり多いように思われる。
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