文献詳細
研究と報告
文献概要
I.はじめに
従来,単純性ヘルペス脳炎(以下,ヘルペス脳炎と呼ぶ)は,剖検例として報告される場合が多く,予後不良と考えられていたが,近年に至り,本邦でも庄司ら1)の報告例を初めとしてヘルペス脳炎と推定される生存例がみられるようになった。しかし,このような症例は本報ではまだ数少なく,しかもウィルスの血清学的検査も含めて長期間にわたり追跡した報告は見当らない。
ヘルペス脳炎と推定され,臨床所見と血清の補体結合抗体価(以下,CF抗体価と記す)とを長期間にわたり観察し得た1生存例を経験したので報告する。
従来,単純性ヘルペス脳炎(以下,ヘルペス脳炎と呼ぶ)は,剖検例として報告される場合が多く,予後不良と考えられていたが,近年に至り,本邦でも庄司ら1)の報告例を初めとしてヘルペス脳炎と推定される生存例がみられるようになった。しかし,このような症例は本報ではまだ数少なく,しかもウィルスの血清学的検査も含めて長期間にわたり追跡した報告は見当らない。
ヘルペス脳炎と推定され,臨床所見と血清の補体結合抗体価(以下,CF抗体価と記す)とを長期間にわたり観察し得た1生存例を経験したので報告する。
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