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文献詳細

雑誌文献

精神医学17巻12号

1975年12月発行

文献概要

研究と報告

Diphenylhydantoin測定法の検討—紫外部吸収法の改良について

著者: 武者盛宏1 大平常元1 石川達1 青木恭規2

所属機関: 1東北大学医学部精神神経科教室 2国立仙台病院精神科

ページ範囲:P.1307 - P.1311

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I.はじめに
 われわれは日常の臨床場面から,てんかん患者の治療にさいし,規定の服薬量を用いておりながらその効果に差があり,また発育,妊娠,疾病など個体側の種々の条件の変化によってもその効果に差を来たすことを経験している。
 最近では,抗てんかん剤の測定法の進歩とともに,薬物の代謝は種々の要因によって規定せられ,したがって投与量と血中濃度との関係も個人によって差のあること,また血中濃度と発作抑制効果および中志症状発現との関係,薬物の相互作用により代謝に影響を及ぼし血中濃度に変化を来たすことなど,臨床薬理学的な知見が得られるようになり治療面への応用も可能な段階となってきた1)。今後は血中濃度を測定することによって,個々の患者の代謝の側面を知り,薬物投与と臨床効果判定の間に血中濃度を指標として入れることによって,患者に見合ったよりきめの細かい治療の方向へすすむものと考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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