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文献詳細

雑誌文献

精神医学17巻3号

1975年03月発行

文献概要

追悼 大塚良作先生を偲ぶ

略歴と主な業績

著者: 遠藤正臣1

所属機関: 1金沢大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.305 - P.306

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略歴
 故大塚良作先生は大正15年1月17日,岡山県苫田郡鏡野町にて生まれられた。岡山県立津山中学校,鳥取農林専門学校を経て,昭和24年3月金沢医科大学を卒業され,精神医学教室に入局された。昭和25年10月より助手を経て,28年6月講師に,32年5月より助教授になられ,43年5月15日金沢大学教授に就任された。その間,29年4月には「人脳オリーブ核の組織病理学的研究」で学位をうけられ,35年7月より36年12月まで西ドイツFreiburg i. Br. のMax-Planck-Institut(Direktor:Prof. Dr. R. Hassler)に留学された。また,教授就任後は第66回日本精神神経学会副会長(昭和44年)や第14回日本神経病理学会会長(昭和48年)として学会開催にも尽力された。
 先生の研究は神経病理学および神経解剖学から出発しておられたが,次第に神経生理学の領域にもひろがり,その両者を駆使しての瞳孔反応やてんかんの神経機構の研究が数多く発表された。また,西ドイツ留学中の猫の視覚領の細胞構築についての研究は,視覚領の構造と機能とを直結するものとして高く評価され,今後も永く残るものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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