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研究と報告
多食・下剤大量使用・高度るいそうを主症状としたEating Disorderの1例
著者: 高木洲一郎1 小宮英靖1 吉田直子1 本多虔夫1 今村清子2 男全正三2
所属機関: 1横浜市立市民病院神経科 2横浜市立市民病院内科
ページ範囲:P.589 - P.595
文献購入ページに移動われわれは,10年以上にわたり多食・下剤大量使用・るいそうを主症状としたきわめて特異な症例を経験したので報告する。
摂食異常を主症状とするanorexia nervosaはMorton, R. 以来広く知られているが,多食もまた同じ心理機制に基づくものと考えられ,Bruch, H. はこれらをeating disordersとして包括を試みている。これらの観点から本症例の心理機制と診断的な検討をとおしてanorexia nervosaを中核とする摂食異常について,精神医学的に考察を加えたい。
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