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巻頭言
病識について
著者: 菅又淳1
所属機関: 1東京都精神衛生センター
ページ範囲:P.894 - P.895
文献購入ページに移動私はかつて「地域精神衛生活動(あるいは地域精神医療)は患者の病識との戦いだと思います」とある高名な先輩に話したことがあるが,つまり次のようなことなのである。近代精神科医療がopen-door principleとか,外来中心の医療とかいう理念のもとに,入院隔離,自由拘束による従来の医療に対して進められてきているが,地域精神衛生活動はこの哲学の実践にその重要な部分を持っている。さてこれを現実に実践しようとすると,まず第一につき当るのが,患者の病識不足の壁である。
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