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研究と報告
重度精神発達遅滞と周期的気分変調を伴ったKlippel-Feil症候群の1例
著者: 末光茂1 江草安彦1 末丸紘三2 黒田邦彦2 守谷節夫3
所属機関: 1旭川児童院 2岡山労災病院神経科 3旭川療育園
ページ範囲:P.939 - P.946
文献購入ページに移動Klippel-Feil症候群は,1912年Klippel & Feilによる46歳男子の報告に始まり,現在までに欧米では460例以上の報告がある。わが国でも,手元の文献によると104例1〜79)にのぼるが,多くは整形外科領域からの報告であり,精神神経科領域からの報告43,50,52,59,60,71)に乏しい。
われわれは,単なる精神薄弱児と考えられていた男子で,青年期に運動障害と周期的気分変調が明らかとなり,精査の結果Klippel-Feil症候群と診断された1例を経験したので報告する。あわせて本症の示す精神神経症状に関して,若干の文献的考察を加えたい。
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