文献詳細
文献概要
研究と報告
Perlapine(Hypnodin)が睡眠に及ぼす影響のポリグラフィ的研究
著者: 上田肇1 小椋力1 内田又功1 古賀五之1 中村一貫1 赤松哲夫1 中沢和嘉1 田中潔1 与儀英明1 大熊輝雄2
所属機関: 1鳥取大学医学部神経精神医学教室 2東北大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.967 - P.973
文献購入ページに移動Perlapine(Hypnodin)――6-(4-methyl-piperazinyl) morphanthridineは,新しい睡眠薬としてスイスWander社で開発された薬物で図1の構造式をもつ。
本剤は各種薬理試験の結果,鎮静・睡眠,barbiturate睡眠の増強,条件回避反応抑制などの作用を有し,一方カタレプシー惹起作用や静穏・馴化作用はほとんど示さないといわれている。また臨床試験では睡眠障害,とくに睡眠持続障害に有効であるとされ(阿部ら1),1971),睡眠脳波に及ぼす影響についてはREM睡眠期の減少,徐波睡眠相の増加などが報告されている(森ら8),1970;Allenら2),1973)。
掲載誌情報