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巻頭言
精神障害者の社会復帰
著者: 金子仁郎1
所属機関: 1大阪大学医学部精神神経科教室
ページ範囲:P.1134 - P.1135
文献購入ページに移動 精神障害者の社会復帰がとなえられてから,かなりの年月を経過し,最近でも,しばしばそのことが叫ばれながら,実効があがらない。精神病院での平均在院日数は,ますます延長し,軽快して退院も可能な患者が,家庭の受け入れが悪く,あるいは住宅がなく,また職業につきにくいこともあって,在院を余儀なくされる者も多い。
また,折角退院した患者が,就職口がないために,家庭でぶらぶらし,厄介者扱いにされ,たまに就職しても,職場に十分適応できず,服薬中断なども加わり,再発し再入院することも多い。ことに,最近のような経済不況の際は,まっさきに人員整理の対象にされるのである。
また,折角退院した患者が,就職口がないために,家庭でぶらぶらし,厄介者扱いにされ,たまに就職しても,職場に十分適応できず,服薬中断なども加わり,再発し再入院することも多い。ことに,最近のような経済不況の際は,まっさきに人員整理の対象にされるのである。
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