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文献詳細

雑誌文献

精神医学18巻2号

1976年02月発行

研究と報告

味覚における季節感の把握と精神症状の推移

著者: 人見一彦1

所属機関: 1神戸大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.153 - P.158

文献概要

Ⅰ.まえおき
 従来より,生気象学の一分野として,「疾病と季節の関係」が研究され,種々の疾患に関して,いわゆる「季節病カレンダー」などが作られており4),また特に昔から一般にいわれているように,精神病の発生とその季節的変動についても文献的考察と報告がなされているが1),それらは「季節の変化」という,いわば物理的な変化と種々の疾患や臨床症状との関係を調べようとするものである。ここではむしろ反対に,精神病者にとって,果物の味覚を通じて,季節感がどのような主観的体験にもとづいて把えられているのであろうか,そしてそれをもし把握できるならばさらに症状経過などともある程度の関連性が求められはしないだろうか,ということを目的にして以下のごとく,症例の検討を行なった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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