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文献詳細

雑誌文献

精神医学18巻4号

1976年04月発行

短報

ImipramineとTriiodothyronine併用療法が有効であった遷延性うつ病の1例

著者: 江原嵩1 大月三郎1 鈴木信也2

所属機関: 1岡山大学医学部神経精神医学教室 2岡山大学医学部第3内科教室

ページ範囲:P.437 - P.439

文献概要

I.はじめに
 甲状腺機能低下症に伴って分裂病様症状1,2)や抑うつ症状3)が出現することは周知のことであるが,一方,うつ病時における甲状腺機能については大部分の報告では正常範囲内にあるが4〜7),一部では低下6)もしくは亢進する症例4)も報告されている。近年,甲状腺機能低下を顕著に認めえない遷延性うつ病に対し甲状腺ホルモン剤と三環系抗うつ薬を併用し,その精神症状が著明に改善されたとの報告が数多く見られるようになった6〜10)
 このたび各種抗うつ薬や抗精神病薬に反応を示し難く長期間の抑うつ状態を経過した遷延性うつ病に対して,甲状腺ホルモン剤(triiodothyronine,以下T3と略記する)と三環系抗うつ薬imipramineの併用が劇的な精神症状の改善を来したので,その経過と特に甲状腺機能検査について報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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