文献詳細
展望
危機介入(Crisis Intervention)—その理論と実際
著者: 稲村博12
所属機関: 1筑波大学社会医学系 2社会福祉法人「いのちの電話」
ページ範囲:P.1008 - P.1019
文献概要
危機介入は,crisis interventionの語訳だが,まだなじみの薄い言葉で,意味もややわかりにくい。危機対応とか,緊急処置などといってもよいだろう。わが国ではまだあまり知られていない概念であるが,アメリカを中心に近年急速に発展し,新しい分野を開拓するとともに,精神医療の重要な部分をも占めつつある。今後その需要はいっそう増すものと考えられ,わが国にも積極的に取り入れる必要があるものと痛感される。
ここでは,まずその概念や歴史などを述べ,続いて実際例を示しながら,今後の展望を試みたい。
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