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文献詳細

雑誌文献

精神医学19巻12号

1977年12月発行

文献概要

特集 青年期の精神病理

比較精神医学的観点から—アフリカ

著者: 稲村博1

所属機関: 1筑波大学社会医学系精神衛生学

ページ範囲:P.1317 - P.1322

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Ⅰ.まえがき
 アフリカと一口に言っても,地球上第二の広大な大陸であり,50余カ国の千に近い種族で構成され,700以上の言語を含んでいる。地域による差は想像以上に大きく,北部と南部,東部と西部,また中央部などで,地理気候,風俗習慣などすべてが複雑に異なる。こうしたアフリカを簡単に概括することは,極めて困難である5)
 このアフリカについては,わが国から遠く隔っていることもあって,われわれは余りにも知らないでいる。これまでの乏しい資料で知っていたつもりのアフリカのイメージは,現実とは異なる虚像であって,この大陸に第一歩を印した瞬間から意外さに驚かされることの連続である。シュヴァイツァーの記したアフリカは完全に過去のものだし,独立戦争華やかなりし頃のアフリカも今はない。そこでは物事の変化するテンポが,すべてわれわれの常識を破っているかのようである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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