文献詳細
研究と報告
Methylphenidateが著効を示した自閉症児の4例
著者: 星野仁彦1 金子元久1 山内雷三2 高橋弘勝3 深谷忍子3 熊代永1
所属機関: 1福島県立医科大学神経精神医学教室 2県立会津総合病院神経科 3県立会津児童相談所
ページ範囲:P.161 - P.168
文献概要
1954年,DrassdoおよびSchmidtらにより,methylphenidateの中枢神経刺激剤,興奮剤としての効果が報告されて以来,この薬剤は主にうつ病やナルコレプシー,あるいは微細脳損傷,行動異常児等の治療に使用されてきた。小児の場合,methylphenidateは行動過多や衝動的行動等の治療に用いられたが,自閉症状を治療するために使用されたという報告はない。
現在,われわれはこの薬剤を用いて自閉症児の治療を試み,自閉症状や言語症状などに認むべき効果を得ているが,今回は特に著効を示した代表的症例4例について詳細に報告する。
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