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研究と報告
ナルコレプシーの2例—脳幹網様体の神経生理学的知見から
著者: 渡部龍一1
所属機関: 1福島医科大学精神科
ページ範囲:P.689 - P.692
文献購入ページに移動 ナルコレプシーは,特異な睡眠発作と筋緊張喪失発作との合併を主症状とする一疾患であるが,その本態に関しては古くからいろいろと論議されてきた。ところが近年,睡眠,覚醒,意識ならびに筋緊張,姿態維持などに関与する脳幹網様体の神経生理学的機構が解明されてきており,この概念をナルコレプシーの発症機序の説明にもとりあげ,本症がこのような神経機構の機能的障害を意味するものであるという新しいみかたが生まれてきた。
一方,最近出現した中枢神経刺激剤のある種のものが,ナルコレプシーの治療に応用されて,卓効を奏することが知られているが,本症の観察とはまつたく別な立場から,このような薬物の作用機序に関する研究がなされ,本薬剤の第一の侵襲点こそ脳幹網様体であるとされている。
一方,最近出現した中枢神経刺激剤のある種のものが,ナルコレプシーの治療に応用されて,卓効を奏することが知られているが,本症の観察とはまつたく別な立場から,このような薬物の作用機序に関する研究がなされ,本薬剤の第一の侵襲点こそ脳幹網様体であるとされている。
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