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—ヘルマン・ロールシャッハ—「標準ロールシャッハ図版」
著者: 高橋艶子1
所属機関: 1慶大神経科心理
ページ範囲:P.707 - P.708
文献購入ページに移動 最近,日本版ロールシャッハテストの図版が出版されることを人伝に聞き,今までに感じていた,不便さ,たとえば,新しい図版を必要に応じ,容易に入手できないこと,また,輸入のために値段が高いことが,もつと“すぐに”“安価に”入手できるということに期待を持つていた。しかし,さて日本版ができるということになると,今さらのように図版は印刷物であり同じものにしても,日本で同じようにできるかどうか,スイスから輸入された図版でも,時々に色彩のニュアンスや濃度,鮮明さが少し,ちがつたりしていることが何回かあり,それも今までは原版という信頼から特にその問題点の検討もせずに使用していたが,さて図版そのものに注意をしてみると,図版からくる諸問題にあまりに無関心であつたと思いなおしているのである。
その矢先に日本版ロールシャッハテスト図版について意見をもとめられた。しかし,この図版そのものの問題は沢山の問題を持つているのでもあり,私たちが,簡単にとかくいう段階ではないと思うので,まず私は自分達の廻りの人々の自分以外の目に原版と日本版との差がどの程度に認められるかということについて,つぎの簡単な試みをしてみた。まず,昭和30年に買もとめた比較的,きれいな図版と,もつとも最近入手したものと(共にスイス版)と日本版ロールシャッハの3種を比較検討し,その中で一種だけ他と違つた物を取り出す方法を取つてみた。
その矢先に日本版ロールシャッハテスト図版について意見をもとめられた。しかし,この図版そのものの問題は沢山の問題を持つているのでもあり,私たちが,簡単にとかくいう段階ではないと思うので,まず私は自分達の廻りの人々の自分以外の目に原版と日本版との差がどの程度に認められるかということについて,つぎの簡単な試みをしてみた。まず,昭和30年に買もとめた比較的,きれいな図版と,もつとも最近入手したものと(共にスイス版)と日本版ロールシャッハの3種を比較検討し,その中で一種だけ他と違つた物を取り出す方法を取つてみた。
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