icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学2巻11号

1960年11月発行

文献概要

研究と報告

心的緊張および不安のMinor Tremor

著者: 小原貞利1

所属機関: 1久留米大学医学部精神神経科学教室

ページ範囲:P.761 - P.765

文献購入ページに移動
はじめに
 Minor Tremor(MT)に関する研究は,自動周波数分析装置の利用によつてその応用面が拡がつてきている。まず正常人におけるMTの標準化が行なわれ1),その周波数分布が脳波のそれと類似していることが指摘された2)。婦人における月経周期とMTの周波数分布との関連3)が明らかになつたのは,周波数分析装置の応用によるところがとくに大きい。静穏剤を中心とした薬物とMTとの関連の研究から,MTのおもな成分であるα,β,θの3つの要素についての機能的な考察が加えられ,とくに中枢神経系機能の興奮および抑制の過程との相関が明らかにされた4)
 つぎに,MTを用いての心理的面の研究がくわだてられ,実験催眠中における情動変化にともなうMTの変化が観察された5)。筆者は精神過程とMTとの間の相関を検討してきたが,ここでは心的緊張および不安状態について報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?