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文献詳細

雑誌文献

精神医学2巻12号

1960年12月発行

文献概要

研究と報告

双生児精神障害(Folie gémellaire)の1例

著者: 稲野穎弍1 稲野久子2

所属機関: 1九州大学医学部精神医学教室 2小倉市日明病院

ページ範囲:P.807 - P.810

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1.緒言
 双生児法Twins methodを初めて人類遺伝学に導入したのはGalton 1876であるといわれているが,精神疾患研究にこの方法を適用したのはSiemens 1924であるとされている。こののちにも有名なLuxenburger 1930を初めその業績は少なくない。わが国においては,東大脳研一門を主とする精力的な研究がある。しかしその中でも,一方の精神障害が対偶者罹患の直接原因をなしているとみなされる場合,すなわちいわゆるFolie àdeuxの範疇に属するものは必ずしも多くはない。われわれの経験した症例はこの意味でかなり興味ぶかい発病要約を示し,双生児間感応性精神病Folie gémellaireとも称しうるものであると思われるのでここに報告することにした。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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